体軸とは?
「体軸」って聞いたことありますか?「体幹」と違うの?
体軸とは、体を上下に貫く縦状の意識のことを指します。一般的には頭のてっぺんと、お尻の穴の少し前(会陰)、くるぶしの直下を通るラインのことを指します(図1)。
一方の体幹は、大きく捉えるとお腹・背中・肩・お尻・骨盤まわりなど胴体となる部位の総称のことをいいます。
図1 出典 山崎仁史『ACTIONBOOK』p7
体軸と体幹は似ているようで違うものです。体軸とは、上下を貫く軸の「意識」なので、身体の内部にその線は存在せず、目に見えるものでもありません。あくまでも体軸は身体感覚(体性感覚)の意識なのです。
この意識は体幹を見ているため、体幹を鍛えても体軸は形成されませんが、体幹をつくれば体軸は捉えられる(捉えるようになる)ようになります。
体軸が整うと体のズレが少なくなり、運動能力が向上しやすくなります。そして体軸を整えるために呼吸と関係のある筋肉を使うため、深い呼吸がしやすくなります。深くなった呼吸で脳が酸素を多く取り込めるようになるため、脳が働きやすくなり集中力がアップします。
このように体軸を整えることで、運動だけに限らず勉強や芸術面など、何をするにも土台となる能力が身につくというわけです。
体軸が整った体
- 姿勢がキレイになる
- スポーツが上手くなりやすい
- 怪我をしにくい
- 元気があり活発
- 深い呼吸がしやすい
- 体調が崩れにくい
- 集中力が高く持続しやすい
- 精神が安定する
- 視野が広がり思考が広がる
体軸がずれた体
- 姿勢が悪い
- スポーツが上手くなりにくい
- 怪我をしやすい
- 元気がなく引きこもりがち
- 浅い呼吸になりやすい
- 体調が崩れやすい
- 集中力がなく落ち着きがない
- 精神が不安定になる
- 視野が狭くなり思考が偏りやすい
では具体的に体軸を形成するには何をするのか。まずは「体軸筋」と呼ばれる、体軸を形成するための筋肉、または体軸が通ると効率的に働く筋肉のバランスを整えることが必要です(図2)。
体幹のインナーマッスル:腹横筋・横隔膜・大腰筋・骨盤底筋群
- 頭長筋
- 頚長筋
- 前鋸筋
- 腹斜筋
- 多裂筋
- 腹横筋
- 横隔膜
- 大腰筋
- 骨盤底筋群
- 内転筋群
- ハムストリングス
- 膝窩筋
- ヒラメ筋
- 後脛骨筋
- 腓骨筋
体軸筋は主に、全身のインナーマッスルに多く含まれています。体軸筋を含むインナーマッスルは体の深部にある小さな筋肉の集まりで、体を内側から支え体の安定性を高めてくれます。
体軸筋の中でも体幹のインナーマッスルは、背骨の安定と呼吸にも関係するため、とても重要な働きをします。そしてこれらの体軸筋は単独で動くのではなく、筋肉同士が繋がること(筋連結という)で機能します。よって体軸筋の動きが活発になると、動作時に全身の筋活動がスムーズに行われるようになります。
体軸筋を機能させるために用いる方法として、クロスポイントという複数の筋肉の交点を経由しながら行う「体軸体操」があります。クロスポイントは全身に14箇所あり、ポイントの列動をすることでその周囲の筋肉が連通され、体軸が活性化しやすくなります。体操の方法は、クロスポイントをさすったり触りながら行うのでストレッチとは少し違い、どちらかというと刺激を与えるものです。
体軸体操は機能解剖学・構造運動学に基づいていながら、とても簡単な体操なので、どなたでも正しく動きを再現しやすいのが特徴です。体軸体操を続けることで体軸が形成され、正しい体の使い方が身につきます。
どんなトレーニングに取り組む時でも、体軸が整っていると運動の質が向上し、よりトレーニングの効果が感じやすくなるはずです。体軸体操には即効性があるため、日々のトレーニングの前に取り入れ、体軸の形成された状態での様々な変化を感じてみてください。
出典 株式会社やまちゃん(https://ymcn.co.jp/)